DMと聞いても、いまいちピンと来ない方もいるのではないでしょうか?
今回は、「DMってそもそも何?」「DMって効果あるの?」などの疑問にお答えし、わかりやすく解説したいと思います。
この記事のポイントまとめ
- DMはweb広告よりも高い効果が期待できる
- 効果的なDMの作り方は「ターゲットを絞り込む」「インパクトのあるオリジナルなデザインにする」「目の動線を意識する」「最適なタイミングを見計らって送る」の4点
「DM」って何だろう? どんな種類があるんだろう?
※SNS(Twitterなど)で用いられる、個人アカウントに送るメッセージを指す「DM」の正式名称は「ダイレクトメッセージ」であり、この記事のDM(ダイレクトメール)とは異なります。この記事のDMは紙でできたものを指します。
「DM」という単語を、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
DMの正式名称は「Direct Mail(ダイレクトメール)」。
企業から個々人宛に直接送られる、商品案内やキャンペーンに関する印刷物・広告のことです。
またDMの大きさは様々で、はがきサイズ、A4サイズ、封書サイズ、形状も圧着V折り、圧着Z折りなど多くの種類があります。
以下は圧着はがきタイプのDMの例です。
▽A4サイズV折り圧着
▽はがきサイズ圧着Z折り
▽はがきサイズ圧着V折り
皆さんの自宅にも、「新オープンのお店」「学校のパンフレット」「クーポンつきの通販商品」のはがきなどが届いたことはありませんか?
それらの全てがDMと呼ばれているものです。
メリットとデメリットを通して、DMの効果や特徴を整理
自宅に直接届く、情報がたくさん記載されている様々なDM。
そんなDMの効果とは一体どのようなものなのでしょうか。
実は販促施策の中でも、DMは重要な役割を持っています。
DMのメリット・効果について解説していきましょう!
「紙」だからできること! DMの効果・メリット5つ
「テレビCMのほうが効果ありそうなのに紙?DMってそんなに効果やメリットあるの?」
そう思う方もいるでしょう。
しかしDMには、紙ならではの意外な効果やメリットが存在します。
①ターゲットを絞ってダイレクトな情報提供ができる!
DMの強みの一つは、「ターゲットを絞って情報提供ができること」です。
例えば、TVのCMだと多くの人にアピールできますが、その分ターゲットではない人にも訴求してしまいます。
女性がTVで「男性をターゲットにした髭剃りのCM」を見たとしても、売り上げなどの効果は薄いのではないでしょうか。
一方、工夫を凝らしOne to Oneコミュニケーションを利用して顧客にダイレクトにアプローチできるのはECサイトやアプリ、そしてDMになります。
<解説>
One to Oneコミュニケーションとは
個人に合わせてカスタマイズして、アプローチをすること。
DMだと、個人に合わせてメッセージや内容などを変えて送ることなどが該当します。
「あなただけ」という特別感を出しつつ、顧客に寄り添ったDMを制作できますよ!
【例】
顧客の誕生日に合わせて送るバースデーDMなど
②現物を直接届けてインパクトを与えられる!
紙の文書として手元に届き、直接触れることができるのがDMです。
顧客の記憶に残りやすく、さらに作り方・見た目次第で大きなインパクトを与えられます。
また、先ほど記載した通り、One to Oneコミュニケーションを利用すると「個人に直接宛てられたメッセージ」として、顧客に寄り添ったDMを送れます。
顧客が興味を持つデザイン・メッセージにすることにより、開封率を上げられます。
③工夫を施すことで効果測定につなげられる!
宣伝効果を測定し、その結果を次につなげられる施策が取りやすいのはweb広告・Eメールなどのweb媒体のプロモーションの特徴です。
しかしDMも、以下のような工夫次第ではwebに負けないような測定ができます。
※画像をクリック、またはタップすると拡大します
- 自社サイト・商品サイトにアクセスできるQRコードをつける
- DMに異なる番号を記載する
- クーポン券の使用
このような工夫をすると、送ったどのDMについてアクションがあったのかがわかり、測定につなげられます。
④DMを見た顧客に対して「次の行動」を促せる!
本人宛 DM の「行動喚起率(DMを見て何らかの行動を起こした率)」は受け取った人の20%弱といわれており、非常に高い効果を持っています。
以下は、DMを見て行動を起こした人のレスポンスについてのグラフです。
※画像をクリック、またはタップすると拡大します
- ネットで調べた……37.9%
- 家族・友人等との話題にした……22%
- 購入・利用した……11.8%
- 店に出かけた……7.9%
- 資料請求した……7.3%
- 問合せた……6.2%
- ネット上の掲示板等に書き込んだ ……2.3%
- 会員登録した……1.7%
- その他……2.9%
(グラフは一般社団法人日本ダイレクトメール協会『DMメディア実態調査2020』を基に作成)
⑤DMを目にする機会が増え確認してもらえる確率が上がる!
紙のDMが届くと、「家族・友人等との話題にする」人もいます。
また、DMを受け取るのは自分ではなく同居している家族の場合もあるので、自然とDMを確認する機会も増えるでしょう。
DMを捨てる場合でも「家族に渡す→捨てる」「一時的に保存する→捨てる」などと、何度か見てもらえるのが紙DMの特徴といえます。
(一般社団法人日本ダイレクトメール協会『DMメディア実態調査2020』より)
情報を確認してもらう確率が上がると、行動喚起率が上がることに繋がります。
このように、ダイレクトに顧客に向けて情報提供ができる、インパクトがある、情報を確認してもらえる確率が上がる、効果を測定することも可能…など、DMには意外なメリットや効果があります。
web広告をよく目にする世の中なので、DMの長所・効果などを知って驚く方もいるのではないでしょうか。
DMのデメリットは時間と費用がかかること
では逆に、DMのデメリットを解説します。
①企画・制作・印刷・発送などの準備に時間がかかる
DMを送るには、まずキャンペーンや商品販売の企画を立てて、ターゲットを明確化します。
そして大多数ではなく、一定のターゲットに受け入れられるようなデザインに制作しなくてはなりません。
One to Oneコミュニケーションだからこそ準備の時間がかかってしまう場合があります。
ターゲットを間違えてしまうと、良い結果は見込めません。
じっくりと慎重に顧客やニーズについて考えてみましょう。
また印刷と発送をする必要もありますので、余裕をもって計画を立てましょう。
②デザイン会社への制作費や郵送料などの費用がかかる
DMはOne to Oneコミュニケーションを使用して個人別に違うデザイン・文面にする場合もあり、コストが高めです。
デザインを専門の会社に依頼する場合はその費用がかかりますし、他にもはがき代、封筒代、郵送料などと、何かと費用が必要です。
顧客の心を動かすDMの仕掛けとは? 作り方のポイント4選!
DMが開封されるためには、顧客を動かす仕掛けが必要です。
「顧客の目に留まって、効果を発揮するDMってどんなものなの?」
そう思った方に、効果的なDMの作り方4つのポイントをご紹介します!ぜひ参考にしてくださいね。
①どの層に送るのかターゲットを明確に絞り込む!
DMを作成する前に、主にどの層に送るのかを決めます。
そうしてターゲットを絞り込んで明確化すると、デザインやキャッチコピーも効果的なものが制作できるようになります。
ターゲットを絞り込まないと、商品やキャンペーンに興味のない人にもDMを送ることになってしまい、結果的に無駄なコストがかかってしまう場合もあります。
また、「期間限定」「会員の方限定」「お得な割引クーポンつき」「サンプル・ノベルティつき」など、ターゲットの興味を引き付ける要素を盛り込むとより効果を発揮できるでしょう。
ターゲットの絞り方の具体例は以下の記事をご覧ください。
②オリジナリティあふれるデザインで印象づける!
印象に残りやすいのは、インパクトのあるオリジナルなデザインです。
ターゲットの目に留まりやすいデザインにするのはもちろんですが、そのDMに掲載する商品・キャンペーンならではのデザインに仕上げましょう。
また、手書きのメッセージは親近感があります。
手書きのメッセージを載せる場合は、目につきやすい宛名近くに置くと、見てもらいやすいでしょう。
③視線の流れを意識して重要な情報を配置する!
また、顧客の「視線誘導」を意識したデザインにすることも大切です。
以下の図のように顧客の視線を自然に導き、重要な情報をどこに入れるのかを決めましょう。
横書きの場合は「Z型」…視線が左上→右上→左下→右下の順に動く
縦書きの場合は「N型」…視線が右上→右下→左上→左下の順に動く
④最適なタイミングを見計らって発送する!
DMを送る際には、最適なタイミングを見計らいましょう。
タイミングを決めずに送ると、開封率・行動喚起率が下がってしまう可能性もあります。
開封率・行動喚起率を上げるためにも、どのタイミングでDMを顧客に送ればいいのかをじっくりと考えてみましょう。
工夫を凝らしたDMを送って、開封率や行動喚起率を上げよう!
直接手に取ることができて、温かみを感じられるDM。
DMは工夫をすれば、実はEメールよりも高い開封率や行動喚起率が期待できます。
今さらではなく、今だからこそ想いが伝わる紙のDMを送ってみませんか?