宛名につける「気付(きづけ)」の意味とは?使う場面や書き方のマナーを解説

手紙の書き方

「気付(きづけ)」とは、書簡や宅配便を送る際に宛名に添えられる言葉の一種です。

相手の現住所ではなく、一時的な滞在先や勤め先などに送る場合に適しています。
また、祝電や弔電に使われることも多いです。この記事では、宛名に「気付」を使う場面や書き方のマナーを解説します。

宛名につける「気付」とは?

宛名につける「気付」とは?

ビジネスシーンでは、郵便物の宛名に「気付(きづけ/きつけ)」をつけることがあります。

気付が用いられるのは郵便物を現住所以外の場所に送る場合で、一時的な滞在先や勤め先に宛てるというニュアンスになります。

気付の書き方には一定のルールがあるため、正しいマナーを押さえておきましょう。
併せて誤用しやすい「御中」や「様方」などとの違いも解説します。

「気付」の書き方のマナー

郵便物の宛名に「気付」を用いる際は、送り先の会社名や滞在場所名などの後ろに書くのが通例です。

気付を記載したあとは、改行してから宛先の名前を書きます。

改行を挟むことで、送り先と宛先の区分けが明瞭になります。
具体的な使い方は、以下の例を参考にしてください。

〇〇ホテル フロント 気付
(個人名)様
〇〇会社 〜〜部 気付
(団体名)御中

御中・様方・様との違い

宛名に用いられる表現にはさまざまな種類があり、それぞれの使い方を整理しておくことが重要です。

例えば「御中」は企業や団体、部署などの組織に宛てる際に適していますが、個人や個人宅宛の場合は使えません。

宛先の氏名がわかっている場合は、氏名の後ろに「様」をつけるのが通例です。
「様」は個人宅宛の場合にも使えますが、宛先と世帯主の苗字などが異なる場合は「様方」が適しています。

【場面別】「気付」の使い方と例

【場面別】「気付」の使い方と例

気付はさまざまな場面で登場するため、覚えておくと便利に使えるでしょう。
用例を以下の4つの場面に分けて解説します。

  • 出張先や子会社に送るケース
  • 入院している人に送るケース
  • ホテルなどの一時滞在先に送るケース
  • 祝電や弔電を送るケース

出張先や子会社に送るケース

上司や同僚が出張している会社や、親会社の一部を間借りしている子会社に郵便物を送るといったシチュエーションでは、宛名部分に「気付」を入れるのが通例です。

住所を記載したら、出張先の会社名や親会社の名前の後ろに気付と書きましょう。続いて、1行下に宛先の氏名や子会社の名前を記載します。

〇〇株式会社 気付
(個人名)様
親会社名 気付
子会社名 御中

入院している人に送るケース

入院している人にお見舞いの手紙や品物を送る際も気付をつけるのがマナーです。
また、入院中の上司や同僚から書類などの送付を頼まれた際も同様です。

印として気付をつけておくと、多くの人がいる病院内でも郵便物が行方不明になりにくいでしょう。

病床数が19床以下の「医院」であれば院名+個人名だけでも届きやすいでしょうが、それ以上の規模の「病院」となると担当科と病室番号まで書くのが望ましいといえます。

〇〇医院 気付
(個人名)様
〇〇病院 △△科 □号室 気付
(個人名)様

ホテルなどの一時滞在先に送るケース

ホテルなどの一時的な滞在場所に郵便物を送る場面でも、気付が用いられます。

例えば、自分が出張する際に必要な荷物を滞在予定のホテルに送ったり、ホテルに長期滞在中の同僚や取引相手に文書を郵送したりするケースです。

宛先が自分の場合は、敬称の代わりに「行」と書くのがポイントです。

〇〇ホテル フロント 気付
(自分の氏名)行

祝電や弔電を送るケース

ビジネスに関する郵便物だけではなく、祝電や弔電を送る際にも気付が用いられます。

なぜなら祝電や弔電を受け取る場所は、自宅以外の一時的な滞在場所であることが多いためです。
その際は結婚式場や葬祭場などの施設名の後ろに気付と書きましょう。

〇〇結婚式場 気付
(個人名)様
〇〇葬祭場 気付
(個人名)様

「気付」を使う際の注意点2つ

「気付」を使う際の注意点2つ

気付を使う際は、以下の2点に注意が必要です。

  • 「御中」「様」などと併用しない
  • 宛先が個人宅の場合は使わない

誤った使い方をしないように、正しいマナーを詳しく見てましょう。

1.「御中」「様」などと併用しない

「気付」と書いたあと、宛名を挟まずに御中や様などを併用することはできません。例えば、「〇〇病院 気付 御中」などはよくある誤用です。

気付は一時的な滞在先や勤め先などに対する宛名のため、敬称を続けて書くのはマナー違反にあたります。

宛名に気付と敬称をセットで使えるのは、気付の次に個人名などの宛先を書く場合のみと覚えておきましょう。

2.宛先が個人宅の場合は使わない

気付はさまざまな場面で用いられますが、宛先が個人宅の場合は使えません。
宛名に気付をつけるのは、企業や病院、ホテルなどの「施設」に宛てる場合のみです。

相手の自宅に郵便物を送る際は、宛名に気付を使わず、氏名と敬称のみを書きましょう。

なお、個人宅に同居している人に手紙や荷物を送る際も、気付ではなく「様方」を使うのが適切です。

宛名につける「気付」の使い方をマスターしよう

宛名につける「気付」の使い方をマスターしよう

気付とは、現住所以外の場所に郵便物を送る際に用いられる表現です。

これまで見てきたように、病院やホテルなどの一時的な滞在先に郵送する場面が挙げられます。ただし、個人宅宛の郵便物には使えません。

気付を使う際は、会社名や施設名に続けて書き、改行してから宛先の氏名を書くのがマナーです。
気付の使い方をマスターし、適切な場面で正しく用いましょう。

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