概況:通信販売(EC)の利用はコロナ禍の巣ごもり需要で増加
家電や本、アパレルに食料品等々、自宅に居ながらにしてさまざまなものを買うことができる通信販売。
古くからある販売法ですが、現在では特に「EC(eコマース)」とも呼ばれるネットショッピングが広く普及しています。
経済産業省がまとめた「電子商取引に関する市場調査結果(2022.8/12)」によると、消費者向け(BtoC)EC国内市場規模は2013年の約11.2兆円から右肩上がりに増え続け、2020年には前年より微減したものの2021年は約20.7兆円と前年比7.35%の増加を示しています。
電子商取引市場の規模を示す「EC化率」も2021年はBtoCで前年比0.7ポイント増の8.78%、BtoBで同じく2.1ポイント増の35.6%となっており、ECのさらなる拡大が見込まれるでしょう。
こうしたEC業界の好調を後押しする要因としては、2019年末に発生したコロナ禍による巣ごもり需要の増加が挙げられます。
2021年における当該市場各分野のうち、食品・家電・書籍・アパレル等の「物販系」では13.3兆円を示し前年比で8.61%増加しました。
また、電子書籍・音楽・動画・オンラインゲームなどの「デジタル系」は2.8兆円で前年比12.38%増と大きく伸長しています。
一方で旅行や飲食を含む「サービス系」は2019年の7.2兆円から次年は4.58兆円と大きく縮小したものの、2021年では4.64兆円と回復の兆しを見せています。
このように今後も発展が期待されるEC業界ですが、実際に運営する事業者や担当者はどういった課題感を持っているのでしょうか。
本記事では各社のアンケート結果をもとにEC業界の課題に関する傾向をまとめ、並行して取り組むことが可能な販促施策として「カゴ落ち・カート離脱対策」に紙DMを用いる方法を解説します。
EC事業担当者のお悩み・課題は「集客」「新規顧客獲得」「既存顧客対応」が上位
EC事業担当者が感じているお悩みや課題感について、web上で公開されている5社のアンケート結果を下表にまとめました。
〈引用データは以下のリンクを参照〉
※1 「株式会社ネオマーケティング」による調査
※2 「株式会社エートゥジェイ」による調査
※3 「株式会社これから」による調査
※4 「株式会社エルテックス」による調査
※5 「IRISデータラボ株式会社」による調査
このように、EC事業に関する営業課題としては「集客」「新規顧客獲得」「既存顧客対応」といった項目が上位を占めました。
ECの伸長はすなわち、企業や店舗サイト間での顧客獲得競争の激化も意味しています。
ECサイトを開設したとしてもその認知拡大から利用に至るまでにはやはりプロモーションの成否が鍵となり、消費者にとって無数にある選択肢からまずは自社をピックアップしてもらうことが必要です。
リアルの店舗同様、web上でも商品やサービスの展開には集客に関わることが重要なテーマであるといえるでしょう。
そうした集客関連のプロモーションについては「販売チャネルの拡大」を施策として想定する意見が優勢です。
ではもう一方の既存顧客の継続・リピート購入といった課題にはどのような対応法があるのでしょうか。
次でその一例を詳しく見ていきましょう。
EC事業で外せない「カゴ落ち」対策! 専用ツールに加えて紙のDM(ダイレクトメール)をおすすめする理由とは?
消費者行動の中でもEC特有のものに「カゴ落ち」という現象があります。
これは商品を一旦カートに入れたものの何らかの理由で購入に至らなかったことを意味しており、「カート離脱」「カート落ち」などとも呼ばれています。
ECサイトの調査などを行うアメリカのBaymard Institute社による2023年最新版調査(48カート放棄率統計2023 – カート&チェックアウト – Baymard Institute)では、48例について実に69.99%のカゴ落ち率を示しています。
また、株式会社イー・エージェンシーの調査(<調査報告>ECサイトのカゴ落ち率は平均は約64.7% ~ イー・エージェンシー|カートリカバリー>お知らせ|CART RECOVERY|さぶみっと! (submit.ne.jp))では平均カゴ落ち率64.7%、それによる機会損失額は売上の約2倍にも及びました。
つまりECでは商品をカートに入れても10回のうちおよそ7回は購入に至らず、潜在的に大きな額が浮動している状況といえるでしょう。
このようなことから、EC事業では課題感として挙げられた項目と並行して、カゴ落ちへの対策を行うことが有効です。
具体的には「リマインド」と「レコメンド」という2つのアプローチが中心となります。
端的にいうと「リマインド」とはカートに商品が入ったままであるとお知らせすること、「レコメンド」はユーザーが興味を示した商品と類似したものをおすすめすることです。
これらをメール・SMSなどで行うものを「リカバリーメール」といい、さまざまなサービスやマーケティングツールが登場しています。
アプローチの回数や時間を細かく設定でき、カゴ落ちした商品情報や顧客データの分析も可能なため、改善施策にも有効です。
参考値として、前記の㈱イー・エージェンシーの調査(ECサイトのカゴ落ち特化型MAツール「カートリカバリー」経由の売上が年間50億円を突破 ~ イー・エージェンシー|カートリカバリー>お知らせ|CART RECOVERY|さぶみっと! (submit.ne.jp))によると、同社が提供するツールでのリカバリーメールは開封率43.42~47.55%(平均約45.5%)、クリック率11.69~13.71%(平均約12.7%)、コンバージョン率3.05~3.75%(平均約3.4%)でした。
一方、これを紙のDM(ダイレクトメール)として直接送付する手法も注目されています。
一般社団法人日本ダイレクトメール協会の『「DMメディア実態調査2022」調査報告書要約版』によるとDMの開封・閲読率は自分宛て・家族宛てを含めて65.0%、本人宛ての場合は75.4%と大きな数値を示しています。
また本人宛てDMを受け取った際の行動喚起率は19.3%で、約2割もの人が何らかのアクションを起こしていることがうかがえます。
中でも、1通ごとに内容を変えて送付できる「パーソナライズDM」は有効なツールです。
株式会社ファインドスターグループの調査(なぜ今ECで、“紙のDM”?「カゴ落ちDM」など、パーソナライズの鉄板施策と費用対効果 | D2C・サブスクのマーケティングサイト「FiNE」 (tsuhan-marketing.com))によると、カゴ落ちメール送信後に反応のなかったユーザーにパーソナライズDMを送付したところ、平均5~6%のレスポンスがあったと報告されています。
これはメール配信不可・メール開封履歴なしのユーザーを対象としたもので、紙のDMはカゴ落ち対策ツールを補強する効果を持つといえるでしょう。
このことから、カゴ落ち対策には専用ツールによるデジタル施策と、紙DMを用いたアナログ施策を組み合わせることが有効です。
まとめ:カゴ落ちへのDMアプローチには「OCL(オクル)」がおすすめ!
EC事業での販促に有効なカゴ落ち対策。
そのアプローチのための紙DMには「OCL(オクル)」がおすすめです。
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また営業日の正午(昼の12時)までにご注文いただくと、業界最速クラスの2営業日で発送。
送りたいタイミングを逃さず、迅速なアプローチを実現します。
さらに1通ごとに内容を変えられる「パーソナライズDM」としての機能を活かし、QRコードを添付して効果測定を行う「QRDM」、あるいはABテストとしての運用も可能です。
OCLだと1通でも固定料金で送れるため、カゴ落ちが発生したお客さまを都度ピックアップし、迅速かつ手軽にDM施策を打てることが最大の特徴です。