あなたは郵便物がどのように分類されるかご存知でしょうか?
サイズ、重さ…郵便物と一口に言っても様々ですよね。分類によって発送の際の料金も変わってきます。この記事では「はがき」「手紙(定型・定型外)」はどのような違いがあるのかご紹介していきます。
(※「ハガキ」「葉書」「葉書き」等の表記もありますが、本記事では日本郵便の「はがき」に統一しております)
この記事のポイントまとめ
- 郵便物は「はがき」「定型」「定型外」などサイズや重さで細かく分類される。
- 郵便物のサイズや重さによって発送にかかる料金が異なる。
- 用途や目的によって最適な手段で発送することが大切。
- 通常はがきの料金は全国一律で1通85円。往復はがきは170円。定形郵便物は50g以下は110円。定型外郵便物はサイズや重さによって細かく料金が分かれている。
はじめに
年賀状や同窓会のお知らせなどでよく使用される「はがき」。
手紙や書類、ちょっとした同封物も一緒に送付することができる「定型」「定型外」の郵便物。
これらはすべて普通郵便物と分類することができますが、それぞれの種類や各仕様について見ていきましょう。
はがき
はがきには年賀状でよくみるタイプの通常はがきや同窓会など会合のお知らせと出欠確認に便利な往復はがき、さらにはダイレクトメールなどでよく利用される2つ折り圧着はがき、3つ折り圧着はがきなどがあります。その仕様や料金についてご紹介します。
サイズ
通常はがきのサイズは最大で縦15.4㎝・横10.7㎝、最小では縦14㎝・横9㎝です。
往復はがきは、往信用はがきと返信用はがきがひと続きになっており、そのため通常はがきの最大、最小サイズを横に2枚並べた大きさが往復はがきのサイズに。
つまり、最大で縦15.4㎝・横21.4㎝、最小で縦14㎝・横18㎝となります。
圧着はがきは折りたたんだ状態では通常はがきとサイズ、情報量に変わりありませんが、展開することができるので中面により多くの情報を記すことができます。
2つ折りはがきは通常はがきの2~3倍、3つ折りはがきになると4~5倍の情報が掲載可能です。
重さ
はがきとして送ることのできる重さは通常はがきの場合2~6gです。
往復はがきは通常はがきの2倍になりますので、4~12g。
はがきは所定の規格内において私製することができますが、その規格を超えるものは第一種郵便物の扱いになるので注意しましょう。
料金
通常はがきの料金は全国一律で1通85円です。
往復はがきはサイズや重さと同様に通常はがき2枚分と考えられますので、1通170円となっています。
その一方、圧着はがきの場合は圧着後のサイズ、重さで料金が決まるため通常はがきと同じ1通85円で郵送が可能です。同じ料金でより多くの情報を掲載することができるので、用途によっては圧着はがきも検討してみるとよいかもしれません。
手紙(定形郵便物)
定型郵便物か定型外郵便物かを決めるのは、サイズと重さです。
まずは定形郵便物には何が当てはまるのか規格を確認してみましょう。
サイズ
定形郵便物のサイズは最大で縦23.5㎝・横12cm・厚さ1㎝、最小では縦14㎝・横9㎝であることが条件となっています。
封筒ですと、長形3号封筒および洋形長3号封筒までのサイズがこの大きさにあてはまります。
重さ
重さは50g以内のものが定型郵便とされています。
身近なものでは、板チョコ1枚分がおよそ50gです。
サイズ、重さの規格がどれかひとつでも外れると定型外郵便物となります。
料金
定形郵便物では重さによって料金が変わります。
50g以内であれば110円です。
手紙(定形外郵便物)
定型外郵便物は先述した、定型郵便物の規格を超えた郵便物のことです。
定型外郵便物の中でも規格内、規格外と分けられ、サイズや重さが決まっています。
サイズ
規格内のサイズは最大で縦34㎝・横25㎝・厚さ3㎝、規格外の最大は縦60㎝・縦、横、厚さの合計が90㎝のものとなっています。
また、円筒形かこれに似たかたちのもので円の直径3㎝・長さ14㎝のもの、それ以外は縦14㎝・横9㎝のものが最小サイズです。
重さ
重さに関しては、規格内であれば1㎏以内、規格外であれば4㎏以内とされています。
重さやサイズを超えてしまった場合は定型外郵便物として発送することができません。
代わりにゆうパックなどを利用して発送することはできますが、料金が高くついてしまうこともありますので、発送したい荷物が定型外郵便物の範囲内にあてはまるか事前にチェックしておきましょう。
料金
定型外郵便物では規格内であるか、規格外であるかによって料金が異なります。
規格内の場合は次のようになります。
50g以内 | 140円 |
100g以内 | 180円 |
150g以内 | 270円 |
250g以内 | 320円 |
500g以内 | 510円 |
1kg以内 | 750円 |
1㎏以上になると規格外となるため規格内での取り扱いはできません。
規格外の場合は下記のとおりです。
50g以内 | 260円 |
100g以内 | 290円 |
150g以内 | 390円 |
250g以内 | 450円 |
500g以内 | 660円 |
1kg以内 | 920円 |
2kg以内 | 1,350円 |
4kg以内 | 1,750円 |
普通郵便物の注意点とポイント
ここまでご紹介してきた「はがき」「手紙(定型・定型外)」の普通郵便物。それぞれのサイズ、重さの条件を満たしていてもライターや花火などの爆発物、アルコールを含む化粧品やお酒などもアルコール度数によっては普通郵便で郵送できないものがあるので確認が必要です。
一方、特定の受取人に対し通知する文書である「信書」はゆうパックやゆうメールでは送ることができません。
そのため個人宛に届けられるDM(ダイレクトメール)でも、信書扱いとして普通郵便で送
付できるタイプのものが活用されています。
郵便料金の変遷と2022年2月現在の状況
これまでに郵便料金は消費税増税や日本郵便の経営状況などによって何度も値上げされてきました。
1994年、定型郵便の切手代は80円、はがきは50円でした。
2014年に消費税が8%となり、定型郵便82円、はがき52円へと値上がりします。
2017年にははがきのみの値上げが行われました。
日本郵便のはがきは赤字が出ていたため、62円となります。
そして2019年に消費税10%への増税をうけ、定型郵便84円、はがき64円に値上げされました。
しかし、昨今のデジタル化の推進により郵便数が大きく減少しており、さらに人件費、燃料費などの上昇の影響を受け赤字が続く郵便事業を立て直すため、2024年10月に定型郵便110円、はがき85円へ値上されました。
まとめ
「はがき」「定型」「定型外」それぞれの郵便物の違いについてご理解いただけたでしょうか?
サイズや重さが細かく規定・分類されており、それによって料金も決まってきます。
郵便物を発送する際には、用途や目的によって適したものを選ぶ必要があります。
規格を少し外れてしまうだけで思ったより発送に料金がかかることもあるため、それぞれの対応サイズを事前に確認しておき、最適な手段で発送しましょう。