医業収益減少の状況下で病院の営業課題は「集患」。 紙のDM(ダイレクトメール)で健康診断・人間ドックの案内を!

健康診断のイラスト各種

概況:補助金なしでは70%の病院が赤字? コスト増の過酷な経営状況

私たちの健康と生命を守ってくれる医療の砦である病院。

なくてはならない重要な施設であり、医師や看護師をはじめとする医療従事者はまさしく人財と呼べる貴重なスペシャリストです。

しかしその一方、病院経営を取り巻く近況には非常に厳しいものがあります。

一般社団法人 日本病院会公益社団法人 全日本病院協会一般社団法人 日本医療法人協会がまとめた「医療機関経営状況調査」によると、2021年度・2022年度ともに医業利益が赤字となった医療機関は全体の70%を超えています。

同様に経常利益が赤字(経常損失)となった医療機関は2021年度で43.3%、2022年度では51.6%にのぼりました。

しかもコロナ・物価高騰関連補助金を除いた場合には2022年度で実に72.2%もの医療機関が赤字となっています。

100床あたりの医業損失平均については2021年度で約5,490万円の赤字で、コロナ等の補助金を除いての経常損失は約4,190万円。

さらに2022年度では約6,180万円の赤字となり、補助金なしでは約4,890万円の損失を計上しました。

このように多くの医療機関で赤字となっている背景には、医業収益の減少と医業費用の増加、さらには水道光熱費・電気料金・ガス料金の値上がりといったランニングコストの負担増が大きく影響しています。

したがって病院などの医療機関は深刻な悪循環による困難な経営状況に陥っているのが現状です。

医療機関における収入アップの要は「健康診断」? ターゲットは“保険診療外収入”の増加

では医療機関が収入増を図るためには、具体的にどうすればよいのでしょうか。


その回答の一つとして、「健康診断」や「人間ドック」といった健診関連での受診者増を目指すことが注目されており、これを集客ではなく「集患」と呼びます。

医業収入には大きく分けて「保険診療収入」と「自由診療収入」があり、前者は基本診療や入院に伴う療養・食事などに関わる料金です。

後者には自費による治療や予防接種、診断書作成などが挙げられ、健康診断や人間ドックもこれに含まれます。

医療介護CBnewsマネジメントの記事(保険診療外収入を増やし、収益構造の改善を目指す – CBnewsマネジメント)によると、2019年10月の消費税率改正によって診療報酬本体は0.41%、介護報酬は0.39%引き上げられた一方で薬価は0.51%の引き下げとなり、これが医業利益を圧迫する一因として指摘されました。

そこで保険診療外収入のうち、収益化につながりやすい取り組みとして挙げられるのが健康診断と人間ドックです。

事業所に勤めて労働に従事する者であれば年に1回以上の健康診断を受診することが労働安全衛生法で定められており、国民健康保険の加入者であれば自治体から専用のクーポンが配布されます。

このことから健康診断は医療機関にとって年間を通じ固定的な収入となるため、たとえば高精度で単価の高い検査を可能とする機器の導入など、収益構造の好転と集患促進を狙った施策を想定することができるでしょう。

さらに周辺の企業に勤める人々など、特定の受診者層に継続して自院を利用してもらうための取り組みも必要です。

病院の経営課題である「集患」。しかし“広告規制”に要注意

上記のように医療機関の厳しい経営状況から、病院では何よりも利用者・受診者の獲得が課題です。

しかし医療機関における集患には注意すべき点があります。

一般企業の商品やサービスでも、利用者を獲得するためには広告を打つことが基本的なマーケティング技法のひとつですが、医療機関では医療法によって厳密な広告規制が定められています。たとえば、

・他医療機関との料金比較
・著名人との関係性の強調
・根拠不明の調査結果(数値等)
・「日本一」「最高」等の誇大表現
・患者の治療体験談

などは広告に記載することが禁止されています。

また、厚生労働省が発表している医療広告ガイドラインを遵守している旨を強調することも誇大広告に相当するため、十分な配慮が必要です。

これらは基本的にWebサイトにも適用されますが患者へのスムーズな情報提供を実現するため、適切な医療の選択を妨げるおそれの少ない場合に限り、条件付きで広告可能事項が限定解除されるケースもあります。

医療広告規制におけるウェブサイトの事例解説書 (第2版)』によると、その条件は以下の通りです。

① 医療に関する適切な選択に資する情報であって患者等が自ら求めて入手する情報を表示するウェブサイトその他これに準じる広告であること
② 表示される情報の内容について、患者等が容易に照会ができるよう、問い合わせ先を記載すること その他の方法により明示すること
③ 自由診療に係る通常必要とされる治療等の内容、費用等に関する事項について情報を提供すること
④ 自由診療に係る治療等に係る主なリスク、副作用等に関する事項について情報を提供すること

このようにWebでは若干の規制緩和があるものの、通常の商品やサービスと異なり医療機関の広告では料金や診療内容の優位性を前面に押し出しにくいことがネックとなっています。

健康診断・人間ドック受診者の継続的確保に、紙のDM(ダイレクトメール)を活用!

病院などの医療機関が収益アップを図るためには健康診断や人間ドックでの集患を目標としつつ、しかも広告規制に違反しないことが必要である旨を述べました。

一見相反するかのような課題ですが、その方法の一つとして紙のDM(ダイレクトメール)を用いた患者さんへの直接アプローチが挙げられます。

これは基本的に過去に自院で健診等を受けた経験のある人向けの施策となりますが、具体的に見ていきましょう。

一般企業の会社員が対象であれば基本的にはその事業所単位で健康診断等を案内するため、改めて個々人に働きかける機会は少ないかもしれません。

しかし個人事業主や国民健康保険のみに加入している人など、個人で健康診断を受診するケースでは定期的な案内を個別に送ることが可能です。

また人間ドックや高次の検査オプションなど、個人に合わせてカスタマイズするタイプの健診内容を通知することもできるでしょう。

先述した医療法による広告規制を順守することは大前提ですが、これら健康診断・人間ドックによる個人へのアプローチには紙DMによる効果が期待できます。

それというのも、一般社団法人日本ダイレクトメール協会の『「DMメディア実態調査2022」報告(要約版)』によると、本人宛てDMの開封・閲読率は75.4%と非常に高い数値を示しているためです。

一口にDMといっても封書やはがきなどさまざまなバリエーションがありますが、なかでも2つ折り(V折り)や3つ折り(Z折り)など、めくれるタイプの「圧着はがき」は単価が安いうえに掲載できる情報量が多く、開封するまで中面が隠れていることから情報保護の観点からも個人宛ての通知に適しています。

また同報告では、紙DMを受け取った人が手元に保管して何度も見返す傾向のあることが指摘されており、健康診断や人間ドックの実施日に対するリマインドとしても機能します。

このような種々のメリットから、紙DMによるアプローチには定期的かつ継続的な健康診断・人間ドックの受診者確保に寄与する可能性があるといえるでしょう。

まとめ:健康診断・人間ドックでの集患には、はがきDMの「OCL(オクル)」がおすすめ!

医療機関を取り巻く厳しい経営状況を好転させるため、保険診療外収入の健康診断や人間ドックによる集患効果を期待できる紙のDM(ダイレクトメール)。

通知の内容には前述の通り医療法に基づいた規制はあるものの、1通ごとに内容を変えられる「パーソナライズDM」としての機能を活かして各患者に適した案内を記載したり、医療機関のWebサイトにつながるQRコードやURLを添付してアクセスを解析したりといった運用も可能です。

これらのアプローチには、DM制作サービスの「OCL(オクル)」がおすすめです。

オリジナルの無料デザインテンプレートを用いてはがきDMを作成し、印刷・発送まで行えるwebサービスのOCL。

はがきサイズ(通常・圧着2つ折り・圧着3つ折り)なら129円(税込142円)/通の固定料金で、1通からのご利用もOKです。

また営業日の正午(昼の12時)までにご注文いただくと、業界最速クラスの2営業日で発送。

送りたいタイミングを逃さず、迅速なアプローチを実現します。

また、OCLだと1通でも固定料金で送れるため、医療機関においても健康診断や人間ドック受診の見込みがある人向けに単発でも最適な時期にDM施策を打てることは大きなメリットとなります。

OCLバナー

キーワードから検索

人気の記事